再び高等特別支援学校の見学に行ってきました。
最終目標『就労』に向け様々な取り組みをなされており、とても勉強になりました。
目次
多様化する高等特別支援学校
障害あるお子様の進路は、多くの親御様が悩むところ。
以前記事にさせて頂いた時から、また何か所か回りましたのでその時の様子を今回は綴りたいなと思います😊
⇩高等特別支援学校とは・・?
これまで見学した学校
- A高等特別支援学校
- B高等特別支援学校
- 特別支援学校 分教室
- D高等学校(私立・軽度発達障害対象)
- A高等特別支援学校
特色
企業内就労に向け規律、挨拶、素早い行動に重きを置いている。
所在地・・田舎。電車の駅からバスに乗り30分。山に囲まれのどかな雰囲気。
勉強
国語、算数など簡単な授業
※大学受験を想定した勉強ではない。
作業実習
実際の企業から請け負ったお仕事を、協力しながらこなしていく。
(ライン工場を想定し、それぞれ役割を持ち流れ作業をこなしていきます。)
部活サッカー部、バレー部、美術部、コンピューター部など。。
一般的な部活動は一通りあった印象です。
全国障害者スポーツ大会など出場経験もあり、他支援学校とも交流試合などもされてる様でした☆
入試試験
小学校高学年程度の試験内容『国語、算数、社会、理科等』・面接
その他取り組み
大手化粧品メーカーの方を講師に呼び、男女に分かれて身だしなみや頭皮、ヘアケア。
女性はメイク等の練習など実施されていました。
『清潔な社会人』を目指すため行われているそうです。
我が校は職業自立を目指す知的障害者を対象とした、特別支援学校です。
いわゆる普通の高等学校とは異なる特色があり、高卒資格もとれません。
それらを十分に理解していただいた上で本校に入学ご検討をお願い致します。
授業内容は規律・挨拶・素早い行動を意識した内容です。
敢えて着替えの機会が多い時間割とし
作業着に着替える⇒制服をきちんとハンガーにかける⇒棚を整理する
など細かく職員がチェックし、その都度直させます。
ネクタイもワンタッチ式ではなく、毎回結ぶ仕様に。
多少面倒くさくても、きちんとやるべき事をこなす。
特にこういったお子様達の就職先として多い工場系の仕事に活かせる様、教育しております。
これまでの経験上、規律性のある方は好印象となり、就労継続してくださる割合が多い印象。
将来の子供達の働く場所維持の為、多少厳しいですが規律面だけはしっかりと学ばせようと意識しております。
・障がい者枠で企業内就労をすると決めている。
・特に工場系を目指している。
・多少厳しくても本人はそこまで心の負担にはならない。向いている気がする。
・規律性を伸ばしていきたい。
そんなお子様の進路先としては、とても良い学校だなと思いました。
- B高等特別支援学校
特色
A高等特別支援学校と同様、企業内就労に向け規律、素早い行動、丁寧に作業するなどを意識し、日々取り組みをなされている。
所在地・・電車の駅からバスに乗り10分。自転車で通っているお子様もいる。
自立登校が必須条件。(親の送迎不可)
勉強
国語、算数など簡単な授業 ※大学受験を想定した勉強ではない。
作業実習
見学時、革製品工場のシュミレーション作業実習をしていました。
就労時間までに全生徒がきちんと整列。リーダーが当日の作業工程を指示する。
皆大きな声で返事をし、分担された作業をコツコツこなしていました。
入試試験
小学校高学年程度の試験内容『国語、算数、社会、理科等』 ・面接
部活
週二回放課後に活動。部活動の内容は文化部から運動部まで10種類程度。
鉄道研究部などもありました。
我が校は就労に向け規律、自立性を重んじています。
自立登校出来る事が必須条件。
コミュニケーションスキルやビジネスマナー、根気、習慣など身に付け
将来に役立てて欲しいと思っております。
A高等特別支援学校と同様、工場や清掃などの仕事を意識した内容。
厳しさもA高等学校と同レベルの印象です。
地元では【就職に強い】と評判のB高等特別支援学校。
規律面に成長も出来、障がい者枠での就職に有利というメリットはありますが、厳しさが負担になってしまうお子様も。
こちらの学校では【自立登校】が必須条件。
もし入学を希望する場合は、自分の力で交通機関を利用し登校する練習をする必要があるとの事でした。
- 特別支援学校 分教室
特色
地域の特別支援学校の分教室。
特別支援学校の中にあるわけではなく、地域の公立高等学校に併設されており常日頃から生徒同士交流が出来る様になっている。
所在地・・電車の駅から自転車で10分。
自転車が苦手なお子様は徒歩で20分ほどかけて登校する場合もある。
勉強
国語、算数など簡単な授業
※大学受験を想定した勉強ではない。
作業実習
こちらでも企業から請け負った部品の検品、組立作業の実習をしていました。
高校生のお兄さんが目を見張るほどの早いスピードで正確な作業をし、とても感心致しました。
入試試験
作文・面接
その他取り組み
基礎体力の向上や作業技術、企業先の人との良好な接し方などを学ぶ授業を設けている。
情報処理などの授業も実施。
就労の際必要となる技術的・技能スキルを育てると共に、併設の公立高校の生徒との交流を深め社会性を養っております。
社会的ルールやマナーを学校生活を経て学んでいきます。
公立高校生との交流が多い学校で社会的マナー、人との距離感など学べる機会が多い学校だと思いました。入試試験は他校と違って作文と面接のみ。
作業実習では見学している息子も体験させて頂けました。
不器用な息子にとっては難しい作業でしたが、いい体験が出来たと思います。
- D高等学校(軽度発達障害対象・通信制高校サポート校)
特色
福祉施設が運営する軽度発達障がい者向け通信制高校のサポート校。
高校卒業資格が取得できる。
福祉施設を併設することにより公立高校並みの授業料で賄える。
勉強
通信制高校のオンライン授業を受ける。
専任の公認心理師も在籍。
本人の希望によっては大学進学も可能。
毎年推薦入試による進学枠も有。
入試試験
面談
その他取り組み
【ネイル】【音楽】【スポーツ】など社会で働くためのトレーニングを兼ねた部活動をしている。
例えば障がいを持っていても、知的に問題ないお子様もたくさんおられる。
金銭的に余裕がない場合私立校を諦め、特別支援学校へ行く場合もある。
そんなお子様に金銭的負担が少なく、適切な支援があり、尚且つ高卒資格が取れる我が校を選択肢の一つに。そんな思いで設立しました。
軽度発達障害のお子様の場合、選択肢が多い分、進路を決める際悩まれると思います。
近年はフリースクールなど、特性あるお子様でも通いやすい学校が多くなりましたが、
金銭的負担はやはり重いもの。
公立高校と同等の負担額で、適切なサポートを受けながら高卒資格が取れる。
大学進学も多くの人が実現されており、とても画期的な学校だと思いました。
今世の中が発達障害への認知がどんどん進んでおり、普通高校でも支援級が設立されたりと時代の変化を感じます。
お子様の性格、特性、実力全てを加味し、親子で納得できる進路選択する事が結果的にお子様の安定した将来に繋がると、沢山の先生方から学びました。
我が家の場合は高等特別支援学校は少しハードルが高いと判断し、背伸びせず通える地域の特別支援学校を選択。
けれどもそういった選択が良いのかどうかは、個人差があるかと思います。
メリットの側面には必ずデメリットがあるのも事実。
そしてお子様の性格やご希望、親御さんの勘もとても大切です。
漠然とした将来が不安な時こそ、ぜひ高等特別支援学校等のご見学を。
我が家は学校を見学し実際に体感する事により、少しずつ進路の不安や迷いが少なくなりました。
もちろん一概には決して言えません。ほんの一例だと思います。
お子様の為に毎日頑張られている親御様が少しずつ将来への見通しが立ち、心の負担が減っていくことを心より願っております😊
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